冬のゴルフなら香港のゴルフ場ならジャケット要らずで襟を立てることもないな!
冬のゴルフなら香港のゴルフ場ならジャケット要らずで襟を立てることもないなと思った。
まさか冬に香港というか深圳でゴルフをやるとは思わなかったので、自分では驚きなのですが、目的はゴルフではなく仕事です。
もっぱら深圳というのは知らなくって香港とばかり思ってました。
季節は確か11月・
「S君ちょっと来てくれないか?」
内線だった。声の主は社長。何やら神妙です。
会議室に入っていったら誰もいない・
事務の女性が応接室です。
というのだが、それなら先客がいるはずで、私が入るべきところではないのかも、と思
っていたら社長が出てきて
「お~~はいれ。こっちの方だれか知ってるか?」
「さ~~申し訳ありませんが知りません。」
「何言ってるんだお前。この方取引先のT製作所の常務だ」
「え??あの上場会社の・・」
私はちょっと絶句でしたね。
上場企業の役員なんてあったこともないですから。
20代の時に超大手企業の本部長のところに連れていかれたことはありましたが、実際にこうやって工場を訪問するなんて考えられないことなんです。
しかも我々のような下請けに。
俺を呼んだ目的は俺に海外に出張?悪くは赴任しろと・・・
その時の会社の内情はもう中国シフトが進んで、どんどん製造業が中国にシフトしていってる真っ最中です。
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当然取引先のT製作所も深圳から内陸に入ったところに、数千人規模の工場を構えて、せっせとやってました。
私のほうはというと、ここにきて始めた事業内容の製造工程がほとんどが中国に行って、もう生息吐息そのものです。
困ったものでした。
個人的にはその前年に家を新築して、住宅ローンの返済も始まっていてこれってちょっと俺やばいんでない?
なんて内心思っていました。
これはいよいよ俺首か?
なんてその時真剣に頭をよぎって、家族と親父夫婦と子供らと私から見たら祖母もぶら
下がっていたんですねえ。
大変な時代だったんですね・・今思えば。
8人家族でしたから。
これはもうゴルフどころではないな。
なんて真剣に思いました。
「香港に行ってゴルフやらないか?」
「え?香港ですか?そりゃあゴルフやるんだったら香港であろうが、アメリカであろうがどこだって行きますけど」
「そうかそれはよかった。では常務そういうことでお願いします」
「????」
私は全く意味不明。
それから数分の話の内容で意味を理解しました。
香港に仕事で行けっていうことのようです。
ゴルフ付きだからちょうどいいだろう、みたいな話で・・
このT製作所の工場は6階建てなんだそうです。
そこの1階部分が開いてるからそこで部品を作って上の階で組み立てやってる工程に続けないか?
そういう誘いなんですね。
T製作所側もそこで部品を供給してくれるなら物流コストなどを勘案すると相当なメリットがあるということになるわけです。
なるほど・・ところでなんでそれが俺なの?
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