ジョーダン・スピースのスイングとパター、パッティングから見るメンタル力!
ジョーダンスピースのパッティングとスイングが全く崩れない世界ランキング1位のメンタルの裏側にある逆境に勝つ力!
妹に贈るマスターズチャンピオンにもおごらない、酔わない絶対の精神はこうして作られた!
2015年に一番輝いたPGAプロといえばやはりこの人
「ジョーダン・スピース」
だと思います。
もちろん世界ランキング1位、年間5勝、メジャー2勝。
メジャーは悲願のマスターズトーナメントの優勝と全米オープンの勝利です。
その次は全英オープンですが、ここで勝てばメジャー3連勝、という記録はなりません
でした。
開幕からのメジャー3連勝というのはベンホーガン以来です。
タイガーウッズは全米オープンから翌年のマスターズまでの4連勝をやってます。
これはグランドスラムならぬ、タイガースラムと呼ばれていますが、メジャーで連勝するというのはそれだけ難しいということですね。
話し戻してジョーダンスピースは
ツアー最終戦も制覇してPGAツアー最優秀選手とバードントロフィーも受賞。
22歳の若者にとってはこれ以上ない年だったのではないでしょうか?
しかも22歳の世界ランキング1位というのはタイガー・ウッズ(21歳)に次ぐ若さです。
そして2015年に稼いだ金額はなんと25億円だそうです。
Contents
ジョーダンスピースのゴルフキャリアと人生
そこで彼の人生とキャリアを振り返ってみたのですが、驚きました。
この方は強いですね。
おそらく逆境を乗り越えるメンタルの強さは半端ないのでは!
ジョーダンスピースはアマチュア時代に2度全米ジュニアアマチュア選手権を制覇しています。
この全米ジュニアアマチュアに複数回優勝した実績というのはあのタイガーウッズ以来だそうです。
2012年にはテキサス大学の一員としてNCAAで優勝という経歴の持ち主です。
がそれもつかの間でしたね、多分ジョーダンスピースにとっては。
というのも彼がPGAの世界に踏み込んだのはその理由がはっきり言って食うため、生活費を稼ぐためだったからです。
プロの世界で稼がないと生活が成り立たなかったからです。
生活するために稼ぐ手段は何でもよかったのだと思うのですが、彼にはゴルフがあったということですね。
米ツアーで戦えるという興奮があったのだと思いますが、プロの世界にひかれていたことは間違いないと思います。
当然ですよね。
このテキサス大学でのNCAAでの華々しいキャリアを打ち切ってプロへの道に行かざるを得なかった理由は
「赤貧」
この一言です。
現実はままならなかったですね。
18歳まではジュニアという扱いなので、「ザ・サンダーバード財団」というところからの経済的な支援が受けられていたのですが、テキサス大学に進学した時点でこの育英資金はカット。
両親からの支援は受けていなかった(受けられる状況になかった)スピースはことごとく困窮したようです。
ジョーダンスピースが言う今の気持ちでのその当時のコメント・
「あの頃の僕は本当に貧しかった。プロになってマスターズに出ることは子供のころからの夢だったけど、あの頃は夢のためでなく生活費を稼ぎたい一心で、一刻も早くプロになろうと思い立った。失うものは何もない。賭けに出よう。そう思って僕はプロ転向を決意した」
この言葉すごいですね。並々ならぬものを感じます。
テキサス大学を中途でやめたのは一心に生活費を稼ぐためのプロ転向するため。
この時の非情なまでのこの決意ですよね。
逆境に置かれた極限を経験したジョーダンスピースのメンタルはこの時に確立されたのかもしれません。
綱渡りのPGAツアーでの出場と転戦生活
それと同じくらいの決心をしたのが相棒キャディーの
「マイケル・グレラー」
ですね。
スピースが2009年と2011年に全米ジュニアを制した時にバッグを担いだのが、当時ミドルスクールで教師をやっていたマイケル・グレラーという方。
そこでプロに転向するにあたり相棒のキャディーをこのグレラーさんにお願いしたんですね。
通常はもうこれは、博打としか言いようがない決断ですからまさか・・なのですが・・・
このマイケル・グレラーさん快く了解して、しかもこのミドルスクールの教師もやめてしまったんです。
自分の職業を投げ出してスピースに人生をかけたんでしょう。
これもまた驚くべき決断です。
しかもこのグレラーさんは結婚を控えていたのにスピースの懇願と熱意に負けて学校に辞表を提出。
余談ですがスピースに2009年にグレラーを紹介したのは親友のPGAプロのジャスティントーマス。
ここまでの決断いかがですか?
私だったらどうでしょうか??
いくら若いとはいえそれぞれですが、人生を感じてしまいます。
そのごですが、翌2013年にジョーダンスピースとグレラーのコンビはPGAノンメンバーとして米ツアーに参戦というよりは挑戦でしょうね。
全くのゼロからですから。
マンデー予選から出場するわけです。
元々実力は折り紙付きですから決勝ラウンドで10位以内に入って翌週の出場資格を得るという綱渡りのツアー生活を繰り返し。
しかし半年ほど経過した7月の
「ジョンディア・クラシック」
で念願の初優勝。そしてマスターズへの出場権と、さらにはシード権もすべてをこれで達成したわけです。
もうマンデーからの予選会は必要なくなった!
しかも2年間のシード権も獲得!
そのあとはみなさんがよ~~くご存知の通りです。
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自分に対する戒めを忘れないジョーダンスピース
日本ではことわざに
「勝っては兜の緒を締めよ」
これは
「たとえ勝ったとしてもおごらず高ぶらず平常心を忘れるな」
のようにとっているのですがジョーダンスピースも同じようなことを言っています。
「僕は二日酔いには絶対にならない」
これはマスターズで優勝したバッバワトソンからの引用のようです。
ワトソンには申し訳ないのですが、2012年にマスターズを制覇したのですが、その時のバッバワトソンのコメントが
「グリーンジャケットに二日酔いしてしまった」
これを指しているようですね。
その為かどうかはわかりませんが、ワトソンは2013年は低迷と下降に悩んだそうです。
酔いから覚めた時にはまた覚醒したようですが、2年も醒めるまでかかったようです。
「僕らは胡坐をかいたらおしまいだ」
これもジョーダンスピースの言葉です。
人間てこれ以上ないまでのどん底を経験してきた、そこから失うものは何もないという気持ちの強さをひっさげたときは、とんでもない力を発揮するものだと思います。
まさにジョーダンスピースの心が崩れない強さのバックボーンはそこにあるのでしょう。
こういう方だとは全く知りませんでした。
余談ですが、ジェイソンデイも同じような境遇の持ち主のようです。
彼もまた逆境に強いメンタルの持ち主ですね。
サクセスストーリーの裏側にはこんなエピソードがあるわけですね。
驚きました。
このジョーダンスピースの決断には勝負師と、逆境に追い込まれたオオカミのような真剣さと、極めるということに関しては本当に感動しました。
最後に松山英樹のジョーダン・スピース評です。
「世界ランキング1位でうまいからそこの位置にいるんでしょうけど、僕には気持ちの強さが大きいような気がします」
その通りの様は評に感じます。
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